「単語や英文法の勉強をしっかりがんばっているのに長文読解で点数が取れない」
という悩みを持つ中高生は多いはず。
今回はそういう弱点を持つ生徒のヒントになるかもしれない情報を発信します。
英語力にはもちろん、単語学習が最も大切です。
地道にコツコツと、そして、どうしても覚えられない単語は例文を作って、
印象に残るように工夫する必要があります。
また、文法も大切です。
単語は家を建てる際の、細かいネジとか材木などの材料と,たとえることができると思います。
文法は家を建てるための規則、つまり設計図です。
ただ、材料と設計図があれば、簡単に家が建てられるかというとそうはいきません。
そこから大工さんたちや建築家さんたちは何年にもわたる経験が必要なのです。
経験、すなわちトレーニングです。
今回は、長文読解にはトレーニングが必要だよという話が中心になります。
トレーニング法をしっかりと学び、入試突破に最も重要な長文読解力を身につけましょう。
ディスコースマーカー
ディスコースマーカーとは,「つなぎ言葉」のことで,
「すなわち」「したがって」「しかしながら」「それにもかかわらず」「結果として」
など文の構成を組み立てる大切な要素です。
ディスコースマーカーをしっかり理解して読むと,文脈がとらえやすくなります。
examples
therefore 「従って」
however「しかしながら」
nonetheless 「それにもかかわらず」
as a result 「結果として」
consequently「結果的に」
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スラッシュリーディング
スラッシュリーディングは学校でも指導があると思います。
これはあとの「アクティブリーディングや並行音読トレーニング」にもつながる大切な技術で、文章を効率的に理解する読み方の1つです。
文章をスラッシュ(/)で区切り、区切られた部分を独立した情報として英語の語順で理解する方法です。
John is a hardworking / dedicated student / who always completes his assignments / on time / and participates actively / in class discussions.
John is a hardworking ジョンは頑張り屋
dedicated student 献身的な生徒
who always completes his assignments いつも宿題を完了する
on time 時間通りに
and participates actively そして,活発に~に参加する
in class discussions 授業の議論
スラッシュリーディングについては,ここも
![](https://jerfolg.com/wp-content/uploads/2024/01/1080×1080px-1024x1024.jpg)
アクティブリーディング
長文読解では、ただ文章を眺めるのではなく、アクティブに取り組むことが大切です。
読みながら、自分の頭の中で要約したり、
重要な情報やキーワードに印をつけたりすると、理解が深まります。
文中に登場するキーワードや重要なフレーズをピックアップして、理解を深めましょう。
・繰り返し出てくる名詞
文脈の把握にも役立ちます。
タイトル問題のヒントにもなります。
・ディスコースマーカー
→ディスコースマーカーの前後には重要なポイントが出てきます。
・筆者の意見や物語の展開
I think [believe] …
In my opinion, …
It is apparent [clear] that …
It is safe to say that … など、意見や確信を伝えている個所は注意が必要です。
文脈トレーニング
長文読解では、文章の流れや文脈が重要です。
一つ一つの文やパラグラフを単体で理解するだけでなく、
その文やパラグラフが全体のどこに位置するかを意識しましょう。
文章全体の流れを把握することで、各部分の意味もより明確になります。
文脈リーディングは入試英語にこそ、その効果を発揮します。
高校入試や大学入試では段落順に出題することが多いです。
ですから段落の役割を理解し、段落ごとにまとめをする習慣が身につくと得点力がUPします。
予測トレーニング
長文読解では、予測しながら読むことが効果的です。
段落や文章の第1分目から、その内容や主題を予想してみましょう。
この予測をもとに、読み進めることで理解が深まります。
また、予測が外れた場合でも、その理由を考えることで新たな知識を得ることができます。
日本語では自然にできていることです。
物語の結末を想像しないで、読み進める人はおそらくごく少数だと思います。
論説文でも、「たぶんこの筆者はこう結論づけるだろう」
と、結論を予測しながら読む方が段落ごとの理解も深まります。
並行音読トレーニング
並行音読とは,
スラッシュで区切った部分ごとに意味を考えながら読んでいく、トレーニング法です。
スラッシュリーディングで英語の読み方がわかっても、
すぐに英語を読むスピードがあがるわけではありません。
それは打撃法をプロに教えてもらっても、
何度も素振りをしなければ、
バッティングの技術があがらないのと同じことです。
その他のスポーツも、
それに楽器の演奏でも同じことが言えます。
繰り返すことでしか解決できないことがあるのです。
もうお分かりですね。
ここが今回の記事で最も伝えたい部分です。
![とうやま](https://jerfolg.com/wp-content/uploads/2021/06/Juntouyama.jpg)
長文読解には、単語・文法・ディスコースマーカー・スラッシュリーディングの知識が役立つ。
これらの知識を身につけたうえで、並行音読というトレーニングが必要なのです。
この並行音読トレーニングを続ければ、必ず英語力は変わります。
質問攻め
さらに、積極的に質問をすることが大切です。
「塾の先生は忙しそうだらか質問しづらい」などと生徒が講師に気を使う必要はありません。
講師は、レベルの高い質問をされると嬉しくなります。
その生徒の成長が実感できるからです。
もちろん、「こんな質問するなよ」と思うことも正直、あります。
そして、「もう少し考えなさい」と質問を突き返すこともあります。
でもそれは、「もう少し考えた方が成績向上に有効だ」と判断したときです。
生徒にはその判断は無理ですから、
とりあえず質問してみましょう。
質問したことを褒められるかもしれないし、
「もう少し自分で考えなさい」と言われるかもしれません。
そのときは、アドバイスに従い、もう少し考えるのです。
まとめ
最後まで目を通していただき、ありがとうございます。
少しでもお役に立てれば幸いです。
最後になりますが、今回の記事で触れた学習方法は、
私がKADOKAWAさんから出版した以下の問題集に詳しく説明されています。
高校受験用に執筆した内容ですが、中3生~高2生、
また英語が少し苦手な高3生にも有効です。
ぜひ、書店にて手に取って確認してください。
![](https://jerfolg.com/wp-content/uploads/2024/03/kamiwaza-1.webp)
第1章 文法トレーニング
英語の長文を読むのに必要な知識を110個の文法問題を解きながら習得することを目標としています。特にパラフレーズと英作文力の育成を意識した内容にしています。
第2章 出題形式別入試問題演習(文法)
第1章で得た知識のアウトプットをトレーニングします。高校入試の問題を利用していますが、英語力を総合的に仕上げる内容になっています。
第3章 出題形式別入試問題演習(長文)
出題傾向別対策法を説明しています。また、ディスコースマーカーについて詳しく説明しています。
第4章 入試問題演習(長文読解総合)
スラッシュリーディング、並行音読のトレーニング法を詳しく説明しています。
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