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実用英語技能検定(英検)のリニューアルについて②

英語

前回の「実用英語技能検定(英検)のリニューアルについて①」に引き続き、

英検の変更点についてご報告いたします。

◆リニューアルの背景(前回の内容)

◆リニューアルの内容(前回の内容)

◆変更内容の詳細(今回の内容)

◆どのような対策が必要なのか(今回の内容)

変更内容の詳細

英検3級
変更点

Writing 問題が1題から2題へ

試験時間 50分から65分へ

ライティングは既存の「意見論述」に加え,「Eメール」問題が追加されます。

英検3級は,Readingの変更予定はありませんので、

時間延長分の15分で書き上げる想定になっているようです。

英検のホームページに掲載されているいる例題を見ると,以下の内容が分かります。

▶ 出題形式: 受け取ったEメールへの返事を作成する
▶ タスク : 受け取ったEメールに書かれている2つの質問に答える
▶ 単語数 : 15語~25語

例題として出されたEメール内の質問は,次の2つでした。

 ・How many people were at the party?
 ・And how was the food?

どうやら疑問詞を含む疑問文への正しい答え方が求められるようです。

ただし,その質問に答えるだけでは15語以上にならない可能性もあるので、

プラスαの文の加え、自然なEメールの返信になるようにする必要があります。

英検準2級
変更点

Reading「語彙問題・長文問題」の設問数を一部削除

Writing 問題が1題から2題へ

試験時間 75分から80分へ

ライティングは、3級と同様に既存の「意見論述」の出題に加え,

「Eメール」問題が出題されます。

主な条件は以下のようになります。

▶出題形式: 受け取ったEメールに返信する
▶タスク①: 受け取ったEメール内の質問に答える
▶タスク②: 下線が引かれた名詞に関する質問を2つ作る
▶単語数 : 40語~50語

出題例では,”a robot pet”の特徴を問う具体的な質問を2つ書くように指示されています。

また、質問は,”Do you think that robot pets will improve in the future?”「ロボットペットは将来改良されると思うか」でした。

このような抽象的な質問に答えるには,例題を多く解いて慣れないといけません。

過去問がない中、リニューアル初回を受ける受験者は、

塾などで例題などを作ってもらうことをおすすめします。

英検2級
変更点

Reading「語彙問題・長文問題」の設問数を一部削除

Writing 問題が1題から2題へ

追加されるライティング問題は,

150語程度の英文を読んでその内容を英語45語~55語で要約するもの。

英文は、日常生活に関する内容のようです。

例題の英文から判断するかぎり,抽象度は高くありません。

中心となる英文をいくつか選択し,それらを接続詞を使ってうまくつないでいく問題。

条件をまとめます。

▶出題形式: 150語程度の英文の要約
▶単語数 : 45語~55語

英検準1級
変更点

Reading「語彙問題・長文問題」の設問数を一部削除

Writing 問題が1題から2題へ

Speaking No.4の受験者自身の意見を問う問題に話題導入文を追加

ライティングの変更内容は2級と同じです。

少し抽象度があがり、社会問題に関する内容でした。

語数は200語程度になるようです。

今回の例題は、私のカウントでは189語でした。

3段落構成の英文です。

各段落からキーセンテンスを選び出し、それらを60語~70語にまとめるのはかなり難しそうです。

▶出題形式: 200語程度の英文の要約
▶単語数 : 60語~70語

Speakingの変更点に関しては,私はむしろ受験者にとって分かりやすくなり,

採点者もより迷いなく採点ができるようになるのではないかと思います。

これまでは、以下のように,Should ~, Is ~, Do you think~で始まる疑問文のみでした。

2018 Should the government raise taxes in order to improve medical care?
2020 Are urban areas becoming overpopulated today?

下は今回の出題例です。

The wealth gap between rich countries and poor countries often becomes a topic for discussion. Should rich countries do more to help poor countries develop?

話題導入文が入ることで,より質問の意図がはっきりしています。

理解しなければならない英文が増えることで不安に思っている中高生もいるかもしれませんが、

「より明確になったんだ」と前向きにとらえましょう。

英検1級
変更点

Reading「語彙問題・長文問題」の設問数を一部削除

Writing 問題が1題から2題へ

英検1級のライティングも要約文作成問題です。

私のカウントでは、308語の英文でした。

英文はそれほど難しくありません。

高2,高3生の教科書を理解する力があれば、すらすら読めます。

ただ、今回の出題例では、要約に含めるべき要素が多く、

その取捨選択に時間がかかりそうです。

▶出題形式: 300語程度の英文の要約
▶単語数 : 90語~110語

どのような対策が必要なのか

それでは、どのような対策が有効でしょうか。

何に注意して学習を進める必要があるのでしょうか。

各級ごとに考えてみます。

英検3級の対策

まず、文法対策です。

疑問詞を含む疑問文に対して、SVを含む完全な文で答える練習をしましょう。

今回の出題例では、2つの質問は「be動詞・過去形」の文でしたが、

念のため、一般動詞の場合、現在形の場合、未来形の場合など

様々なケースに対応できるようにしましょう。

また、塾や学校の先生にお願いして、例題を作ってもらいましょう。

たくさん添削をしてもらい、自分のミスをたくさん確認し、

正しいやり方を覚えていくようにしましょう。

まずは、名詞の複数形や動詞の時制、冠詞抜けなどを意識して練習を進めるといいでしょう。

英検準2級の対策

英検準2級も文法対策は必須です。

今回の出題例を見る限り、

ある名詞に下線が引かれており、その特徴について具体的な質問を2つ作る必要があります。

例えば、

What is ~ like? 「~はどのような感じ?」
What does ~ look like? 「~の見かけはどんな感じ?」
What do you think of ~? 「あなたは~をどう思いますか?」
What kind of thing can ~ do?「~はどんなことができますか」 

今回は、ペットロボット(ロボット型ペット)でしたが、

それが「人物」であったり、「場所」であったりと、物だけとはかぎらないかもしれません。

また、今回Eメールの最後の方に、こんな質問がありました。

Do you think that robot pets will improve in the future?

ちょっと抽象的な質問です。自分の意見を表明しなければなりません。

特に「理由をつける」などの条件はついていませんが、

論理的にするために、そして字数の条件を満たすために、理由をつけた方がいいでしょう。

答えの流れは、まず質問に答えて、それから質問を2つ加える形がいいでしょう。

英検2級の対策

追加されるライティング問題は要約なので、要点を読みとりまとめる力が求められます。

150語程度の英文が、3段落構成になっているので、

各段落から1,2文ずつ中心となる英文を選び、まとめていきます。

特徴としては、themやitなどの代名詞、thisやthatなどの指示語の内容を明らかにしながら

文を作っていく力があると有利になる点です。

英文の流れは、今回の出題例を踏まえると以下のようになります。

▶ ~という傾向がある、~する人がいる
▶ その理由は~だからだ。
▶ しかしながら、これには~という問題もある。

becauseや、That is because, または結果をあと持って来るthereforeなどで文をつなぐ練習をしましょう。

また、Howeverを用いて、反対の内容や問題点を説明する方法を身につけましょう。

英検準1級の対策

準1級も追加されるライティング問題は、要約文の作成です。

200語程度の英文を60語から70語で要約します。

今回の出題例を簡単に日本語でまとめると、以下のようになります。

イギリスの美術館は入場料が必要だった
新しく誕生した政府が芸術に補助金を出すようになった
結果、国立博物館の入場料が無料になった
賛成派は収入や教育レベルに関係なく、人々が芸術や文化に興味を持つようになると期待した
新しい方針のもと、入場者数は70%増加した
しかし、実質は同じ人が何度も訪れているにすぎなかった
また、入場料のかかる個人の博物館には悪影響があった

この内容を高校生が仕上げるにはおそらく20分程度はかかると思います。

Readingの問題がどの程度減るのかにもよりますが、

ライティングだけで、試験時間90分の半分、45分は必要になりそうです。

英文は高2生以上であれば、楽に読める内容です。

いかに速く正確に英文を理解し、要点に印をつけ、

ミスなくまとめることができるかがポイントです。

英検1級の対策

当然ながら英検1級の問題レベルが最も高くなります。

英文自体はReadingの問題と比べるとかなり読みやすいです。

しかしながら、要約文に含むべき要素が複数あり、その選択が難しいです。

▶何をしたのか
▶何のためにしたのか
▶そのために何が起こったのか
▶原因は何なのか
▶解決策はあるのか
▶今後の予測は

また、今回の出題例では、時系列を正しく理解し、それを利用した説明が有効でした。

英検1級を受験する人にアドバスする内容でないかもしれませんが、

原因・結果を順序良く説明する練習をしましょう。

まとめ

最後までブログを読んでいただき、ありがとうございます。

システムが変わるのはちょっと怖いですね。

特に、高校受験や大学受験で利用しようと考えている皆さんは、

周りの大人の力を借りて出来得る限りの対策をして臨んでください。

また、今年度の英検がまだあと2回あるので、

そこでしっかり合格または志望校に必要なCSEスコアを取っておくことが肝心です。

それに加えて、S-CBTもありますね。

エアフォルクでは、対面・オンラインで英検受験者をサポートします。

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